まちに本屋がひらきたい
昨夜は、木村俊介『善き書店員』を読了したのが、AM3時すぎで、それから、なんだかんだ寝付かれず4時前就寝。
今朝、8時すぎ、起床。昨夜(ゆうべ)、眠るのが遅かった(22時すぎ)息子も、起きるのが遅かったようで、ちょうど朝食。
10時すぎ、妻と息子、3人で家を出て、歩いてM不動産へ。
先日、M不動産に行ったときに内覧できなかった物件を、もともときょう内覧させてもらう予定だったが、K不動産の内覧ですでに物件を見ていた「古民家」物件を、きょう「守口暮らし」でも再度見に行こうとしていて、妻も「見たい」というので、急遽3人で行くことになった。
息子は、「どこへお出かけしに行くん?」と、もちろん訝しげだったけれど、「車に乗せてもらっていろんなお家見に行くねんで、楽しいから、行こ」なんて言って、連れ出した。
お店に行くと、急に妻と息子を連れて行ったのに、営業のYさんは、顔色ひとつ変えず迎えてくれた。それからすぐに車に乗って、まずは、現在、建築現場の現場事務所として使用中の早苗町の物件を外見だけ。それから土居商店街にある土居町の物件、さらに滝井駅前徒歩すぐの、元はカメラ屋さんだった梅園町の広い物件、さらには、寺内町1丁目のビル1Fの物件、そして最後に本町2丁目の「古民家」、と、計5軒の物件を見た。
やはり、きょうも「古民家」が際だって良かった。
今回、2度目の内覧で初めて知ったのは、風呂の奧のドアを空けると、さらに庭が広がっており、その奥には井戸、そして、小さな小屋(といっても、けっこう広い。4畳半ぐらいはあったと思う)があったこと。そこもこの物件の敷地内ということ。すごい。
物件内覧を終え、妻と息子(よく5軒の内覧に付き合ってくれた)は、先に京阪百貨店に行き「ジュースでも飲んでる」というので、ぼくとYさんは車に乗って、お店に戻り、梅園町の物件の図面をもらう。その後、妻と息子の元に行き、テルプラザ1Fの「力餅」(うどん屋)で、昼食。
昼食を食べながら、やはり妻も「古民家」を気に入ってくれたようで、いろいろと(リノベーション代のお金を無関係にすれば、という)夢のような話する(でも、そういう夢って、大事だと思うのだけれど。最初から、これもダメ、あれもダメでは、そもそも開業する意味がない)。
ぼくは、きょう、その「古民家」に妻と息子を連れて行って良かったのは、ぼくが外で物件の写真を撮っているとき、その「古民家」の玄関から、息子が出てくる姿を目にしたとき、すごく「いい風景だ」と思えたこと。ここで、息子とともに、ぼくは「しごと」をしたい、そんなふうに思えたのは、とてもよい心地で、とてもうれしいことだった。
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昼食後、守口市駅からバスに乗って帰宅。息子、バスに乗れて大変満足そう。帰宅して、息子は昼寝。妻はテレビを見ていた。
ぼくは、明後日の、「ブックスふかだ」の深田社長との話の前に、レジュメのようなものをつくっておこうと、パソコンに向かう。レジュメの題名は「まちに本屋がひらきたい」と大きく書いた。簡単な自己紹介の後、以下のようなことを書いた。
【本屋をひらきたいと思ったきっかけ】
①息子の誕生
2011年7月11日、息子が誕生しました。息子が育っていくなかで、父親や母親が、彼の目には見えない「カイシャ」で働いているよりも、働く姿を見せながら、育てたいと思いました。
②守口という地域
息子が育っていく守口という地域をよりよい、子育て環境、文化環境にしたいと思っています。その小さな一端をぼくのひらく「本屋」が担うことができたらと思っています。
正直、現在の守口という場所は、子育てをするにも、大人が生活を楽しむにも、資源や素材が整っていない魅力の乏しい地域だという実感があります。③恩返し
生まれ育った寝屋川には、愛憎半ばする感情がありますが、やはり感謝しています。その近隣市である守口に生活する機会、息子を育てる機会を得て、そろそろぼくは、じぶんが生まれ育った地域に恩返しをしたいと思ってきました。
なぜ(新刊)本屋なのか
①本しかない
ぼくは、10代のころから、これまでほとんど本とともに、本に囲まれて生きてきました。他にこれといった趣味もありません。一時は、本と良好な関係を続けるには、本を仕事にしてはいけないと思っていた時期もありましたが、今、自分でなにかできる資源はないかを探してみると、本しかありませんでした。
②本の可能性
本に書かれていることはこの世の中のいろんなものを対象にしているように、本をツール、起点として、この世の中のいろんなものを扱える(商売にできる)と思います。
③古書店ではなく
古書店という選択肢ももちろん考えました(今でも考えています)。
ですが、できるなら、新刊書店をひらきたいと考えています。なぜなら、旬の雑誌(少年少女コミック雑誌も含む)も扱い、まちの人々の息づかいを感じられる、まちの人々のリクエストに答えられる場所でありたいからです。まちのなかで、そこだけ孤立した場所(店)にはしたくないのです。
どのような本屋をひらきたいのか(壮大な希望)
①まちの本屋
理想は、ブックスふかださんや、中村興文堂、仲田書店、森川書店、そして、先日閉店したブックトピアのような、町の本屋(守口の人による、守口の人が来店する、守口の人のための)ですが、現代の書店をめぐる状況では、ただ、本を売るだけでは、経営が難しいようです。
「集う場所」(②↓)のような仕掛けをつくって、集客をめざし、他地域からの集客も望みたいと思っています。②場所
・京阪守口市駅/谷町線守口駅から徒歩圏内
・息子の保育所(外島保育所)の送り迎えができる場所(迎えに行った後、妻が会社から帰ってくるまで書店内でぼくが様子をみておくため)③広さ
本のスペース 30㎡・10坪/集う場所 30㎡・10坪以上
→「集う場所」絵本や童話、コミックを並べて子どもたちが本を読む場所、大人たちが座って本を読める場所、ギャラリー&イベント(おはなし会や本についてのトークイベント、映像上映、ワークショップ)をする場所④その他
・できれば②をワンフロアでかなえたい
・一戸建てでも可
・賃貸(●万以内/月)よりも、売買(●●●万以内)で落ち着いた経営をしたい
・営業時間 10時~23時
・休日 当初は年中無休か週1日⑥開業時期
2014年度内→2015年初春開業希望
⑦店名
「たられば書店」(「たられば書店開業日誌」 http://tarareba.hatenablog.com/ )
ブックスふかだ 深田社長への質問
(1)ブックスふかだについて
①ブックスふかだの由来を教えてください。経営方針など(社歴はHPで拝見させていただきました)
→深田社長の来歴。この地で開業することになったきっかけ。深田書店(千林)との関連。別館の統合について、門真支店について、モットーなど。
②ブックスふかだの現在について
→現在の本店・門真支店の家賃、日々の売上や経営状況、スタッフ数、売れ筋書籍、客層、曜日・時間帯別の客数など
③取次との契約・取次とのアレコレ、返本率について
→どこの取次と契約されているのか、契約される際の苦労。
※先日、●●●(取次社名)の新規契約部門に電話して相談したのですが、「月商350万以上が見込めない書店とは契約しない方針」と言われ、直取引ができる「子どもの文化普及協会」との取引を薦められました。
④大阪府書店商業組合の活動
→貴組合の活動の要旨。組合に入会するメリット。副理事長としての活動は?
⑤ブックスふかだのこれから
→これから、5年先、10年先のブックスふかだの未来像はありますか?
書店業は一生続けていける「しごと」ですか?
これから先、支店を出したり、お店を拡大することは考えておられますか?
⑥守口・門真という地域についてどう思われていますか?
→文化的な側面、住む人々について、今後のあり方について
(2)守口で「まちの本屋」を開くことについて
①(書店業の経験のないぼくが本屋を開くことには)賛成ですか? 反対ですか?
→いま、(守口で)「まちの本屋」を開くことは、やはり無謀だと思われますか?
②「まちの本屋」に必要なもの、人間の資質はどんなものがありますか?
③店舗・物件探しの秘訣はありますか? 書店にはどんな立地条件が必要ですか?
→どこか良い空き物件はご存じではないですか?
→売上に対して、どれくらいの家賃ならお店を続けていけるのでしょうか?
④店を営業・経営していくうえで、気をつけておいた方が良いことはありますか?
→お金のことはもちろん、お客さんへの対応、近隣への気配り
⑤書店業は、息子に「これが、父親の『しごと』だ」と言える・見せられる『しごと』ですか?
⑥大阪で、あるいは、日本で、ブックスふかだの他に、この書店・本屋だけは参考にして、見ておけというお店はありますか?
⑦その他
(⑧ぼくをお店で修行させていただくことはできますか?)
明日、このレジュメを「ブックスふかだ」に持っていって、深田社長が店にいらっしゃれば直接渡し、不在なら、誰か店員さんに言付けておきたい。
かなり、そしてまだまだ抽象的な、ぼくの「まちの本屋」未来像だけど、このレジュメを書いた意味は大きい。今まで、なんとなく思っていたことが、こうして文字になると、まだまだ何も固まっていないし、始まっていないと思えたからだ。
ほんとうは、木村俊介『善き書店員』を読み終えた感想など、書きたいところだけれど、きょうは、もう限界なので、眠る。