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たられば書店 (仮称) 開業日誌

大阪・守口市に「まちの本屋」(たられば書店[仮称])を開こうとする試み

すべからく、こと、山本大介と申します。
大阪府・守口市近辺で本屋を開業しようと思っています。(今のところ)屋号は「たられば書店」。
日頃忘れてしまいがち/あきらめてしまいがちなこと、「もし、…し『たら』/きっと、…す『れば』」を叶えられそうな場所をつくりたいと思っています。

普段は4才の男の子の父親であり、現役「主夫」です。

いま、どんな本屋が求められているのか? ぼくはどんな本屋がしたいのか?
書店業にはほぼ就いたことのない、ずぶの素人ですが、そんなぼくが考え、実行する記録です。
※2014年12月以降、ずいぶん更新停止していましたが、再開しました。(2016.2.25~)

にちじょうごともちらほら書いています。にちじょうと本(屋)は地続きだと信じているので。



初めての物件紹介&内覧

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 きょうは、近くのS小学校で地区の運動会が行われていた(他人事みたいに書いているけれど、ほんとは、ぼくも自治会役員として、手伝いに行かなければならなかったが、息子が入院しているということで休ませてもらっていた)。暑い一日だった。
 昨夜(ゆうべ)は、というか、今朝、5時就寝して、目覚めたのは10時。
 息子の入院するM病院に行く前に、どうしても、気になっていた豊秀町の物件を見たくなって、原付を走らせると、K不動産の管理だったはずが、東大阪にあるA不動産という不動産屋の看板に掲げ変えられていて、「空駐車場」となっており(いや、見た目はまさに「駐車場」か「倉庫」といった物件なのだけれど)、「店舗物件」ではなくなったのかと驚く。
 驚くとともに、すぐに看板にあったA不動産の番号に電話をかけ、問い合わせる。
 物件について、問合せの電話をかけたのは、初めてだったので、少々緊張したが、電話口にでたMさんは、気さくに答えてくださり、夕方、内覧させてくれるという話になった。「ただし、ほんとうに駐車場としての用途の物件なので、店舗用にはおすすめしない」とのこと。
 問合せの電話をしていたので、予定より少し遅くなり、12時前、M病院着。
 妻と息子は、プレイルームで遊んでいた。それから、すぐに昼食。妻にはお弁当をつくっていき、ぼくはコンビニで弁当を買って行った。
 午前中に、昨日に続き、主治医のA医師の息子の診察があったことを妻から聞く。術後の状態は良好で、扁桃腺・アデノイドを切除した傷も治りが早いということ。ひと安心。予定通り、退院は、水曜(24日)になるのだろうか。「いつも突然診察だと告げられるので、先生に訊こうと思っていたことを訊けずにいる」と妻。
 昼食後、一昨日から、食後の恒例となってしまった、iPadでHuluを開き、それをHDMIケーブルで病室のテレビにつなぎ、「妖怪ウォッチ」(第2話)を、妻と3人で見る。それから、昨日、ぼくが「風の本屋」で買って持って行った、安江リエ・文/及川賢治・絵『ひもが いっぽん』(こどものとも年中向き 2014年 04月号 [雑誌])、吉岡さやか・さく『おむかえ』(こどものとも年中向き 2013年 04月号 [雑誌])を、ベッドに3人で横になりながら(かなり狭かった!)読み、それから、息子は少々愚図ったが、15時前、息子と妻のふたりがベッドで昼寝。
 『おむかえ』は、改めて息子を相手に読むと、とても丁寧に描かれていることがわかった。最後の場面、保育園にいた動物の子どもたちみんなが「おむかえ」に来てくれたおかあさん、おとうさん、おじいちゃんらと家に帰ったとき、ひとり教室に残って帰宅するリスの先生に「おつきさま」がお迎えに来てくれる、という展開もとても良い。「おむかえ」に来てくれるのが、おかあさんだけではない、ことは、もちろん。

 さて、きょうのぼくは、俄然「物件探索欲」が出ていてので、ふたりが寝ている病室を後にしてK不動産まで原付で行き、担当してくれた営業のIさんに条件(書店をするための店舗・駅近・広さは10坪[30㎡]ぐらい・家賃は10万まで・テナントではなくても民家などを改装して使用可なら、それもOK)を伝える。
 今朝のように、電話で物件について問い合わせたのも初めてなら、実際に不動産屋に行き、物件案内をしてもらったのも、きょうが初めてだったので、てっきり経済力も商売力もないと見透かされるのではないかとドキドキしていたが、Iさんは、これまた気さくに(商売だから、そりゃそうか)対応してくれ、なんと、京阪守口市駅の北側の文禄堤*1沿いにある「古民家」を紹介してくれた。
 文禄堤の通りは、ぼくも守口に越してきて4年になるが、大変気に入っていた古き良き通りで、最初にそこを紹介されたのは、何かの運命かもしれないとまで思ってしまった。でも、残念なのは、家賃。そして、駅から少し離れている。きょうは鍵を持っている事業所(後から我が家の駐車場を借りている不動産屋だと判明)が定休日なので、内覧はできないが、その他の物件も探しておいてくれつつ、火曜日(23日)にまた来店・内覧する約束を取り付け、店を出た。
 店を出たところで、朝、電話をかけたA不動産のMさんから電話があり、「17時にそちらに行けるので、物件前で待ち合わせしましょう」と約束。そのとき、16時前だったので、実際に、Iさんに紹介された「古民家」の前まで物件を見に行った。
 物件的には、ぼくの目指す「まちの本屋」に充分条件を満たすと思われた。でも、ほんとうに「民家」なので、本屋をするには、かなりのリフォームが必要かもしれない。そして、やっぱり家賃と場所。
 そんなことを考えつつ、まだ時間があったので「あと1軒、不動産屋に廻れるな」と、守口警察署近くのH不動産という小さな不動産屋を訪ね、また同じような条件を伝えた。すると、紹介されたのは、さっきも紹介された「古民家」だった。ぼくが伝える条件に合う物件がこの辺りには少ないのか、それとも「運命」なのかわからないけれど、「やっぱり、な」とそのときぼくは思った。
 H不動産出ても、待ち合わせの17時までには、まだ時間があった。「そうだ、あの、行ったことのない古本屋に行ってみよう」と、以前から気になっていた早苗町にある「ひまわり堂書店」(守口店)へ。
 その小ささと本の探しにくさに、ブックオフ古本市場など、大型古書店に慣れきってしまっていることを実感。以前なら、こういう古本屋の方が好きだったはずなのに。先日読んだ増田喜昭子どもの本屋、全力投球 (就職しないで生きるには 9)』で触れられていて、中学のとき以来読んでおらず、また読み返したくなった灰谷健次郎『太陽の子』(新潮文庫)を30円で購入。「30円って!」と思った。

 そうしていると、ちょうど、時間になったので、そのまま、Mさんとの待ち合わせ場所である、豊秀町の物件へ。
 すでにMさんは来てくれており、物件(駐車場)シャッターも空けてくれていた。
 その瞬間が、「たられば書店」開業日誌にして、初めての「内覧」物件である。
 先日読み終えた、ミシマ社代表・三島邦弘『計画と無計画のあいだ: 「自由が丘のほがらかな出版社」の話 (河出文庫)』、『失われた感覚を求めて』で著者に学んだ、じぶんの「感覚」、じぶんの心の声に耳を澄ませて(「Don't think,feel」)、物件を見る。
 やはり、駐車場として案内されているだけあって、狭いのは覚悟していたが、トタン一枚の壁と屋根、夏は暑く、冬は寒いだろうことが予想される内部。そして、電気は通っているが、水道が通っていないので、トイレはどうしたって必要になるから、その水道工事費がかさむだろう点、ぼくひとりなら悪い環境にも耐えれるが、子ども連れの親や、子どもたちなど、それなりの人が集える「まちの本屋」を目指しているのに、ここは環境が悪すぎるかもしれない、そんなふうに思った。
 今朝までは、京阪守口市駅からも地下鉄谷町線守口駅からも近い、豊秀町という立地に目がくらんで、その物件が「運命」かもしれない、などと思っていたが、Mさんも「おすすめしない」としきりに言われていたせいもあって(そう言われると、反抗したくなるのが、ぼくの常なのだけれど)、なんとなく魅力が失せてしまったというのが正直なところ。

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 18時前、またM病院へ。息子と妻は、またプレイルームで遊んでいた。
 妻に、豊秀町の物件の内覧の結果を伝え、さらに、文禄堤の「古民家」を紹介してもらったことを伝える(妻も、文禄堤の雰囲気が好きだった)。けれど、あまり話に乗ってこず、仮面ライダーのパズルに夢中になっており、少しさみしかった。息子はブロックで「ケーキ」をつくり、木製のトラックのおもちゃの荷台に載せ、ケーキ屋さんごっこ。
 息子の声がやはり、手術後、とても変化し、高くなっていることに改めて気づく。
 そのことを妻に伝えると、「きょうの診察のとき、先生に訊いたけど、やっぱりそれって、扁桃腺とアデノイドを切ったせいやって。空気の通り道が変わったから。でも、それって、手術前に説明して欲しかったなぁ」と。ほんとうにそうだった。ここまで声が変わるとは思ってもみなかった。
 その後、妻は、風呂に入りに、帰宅。
 夕食(オムライス!)を息子とふたりで食べた(といっても、ぼくは、息子の残した食材を食べたのみ)。夕食後は、またもやHuluで「妖怪ウォッチ」(第3話)、見終えた後、「おとうさん、ジバニャン、描いて」と言うので、iPhoneで画像検索し、(まったく色が揃っていない)色鉛筆で、とりあえず描いてみたら、息子は、予想以上に喜んでくれた。

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 面会時間が終了する20時前に、家で風呂と夕食を済ませた妻が(ずっと病院で寝泊まりしていて疲れが溜まっているのだろう)「お風呂入って、テレビ見ながらご飯食べて、少しリフレッシュした」と言ってくれたことに、ぼくもうれしくなった。
 20時すぎ、帰宅して、洗濯、そして入浴。風呂場に入ったら、浴槽の蓋が、「ハート型」に立てられていたので、妻の「愛」の表明かと思ったが「偶然だよな」とすぐに我に返った。

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 明日は、午前中、妻が仕事に行くというので、8時に病院に行かなければならない。今夜ははやく眠れるといいのだけど。

 きょうは、初めての物件案内・物件内覧をして、充実感(?)のようなものがある。
 このブログ内から、初めて現実に一歩を踏み出せたような。

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