たられば書店 (仮称) 開業日誌

大阪・守口市に「まちの本屋」(たられば書店[仮称])を開こうとする試み

すべからく、こと、山本大介と申します。
大阪府・守口市近辺で本屋を開業しようと思っています。(今のところ)屋号は「たられば書店」。
日頃忘れてしまいがち/あきらめてしまいがちなこと、「もし、…し『たら』/きっと、…す『れば』」を叶えられそうな場所をつくりたいと思っています。

普段は4才の男の子の父親であり、現役「主夫」です。

いま、どんな本屋が求められているのか? ぼくはどんな本屋がしたいのか?
書店業にはほぼ就いたことのない、ずぶの素人ですが、そんなぼくが考え、実行する記録です。
※2014年12月以降、ずいぶん更新停止していましたが、再開しました。(2016.2.25~)

にちじょうごともちらほら書いています。にちじょうと本(屋)は地続きだと信じているので。



やっぱり「街」ではなく

 きょうは、3才の息子が入院。バタバタとした1日だった。
 朝8:30からM病院まで仕事を休んだ妻と息子と3人で出かけ、耳鼻咽喉科→小児科→耳鼻咽喉科→入院手続→病室へ行き、そして麻酔科で検査、明日の手術の説明を受ける。なぜ入院&手術するのかというと、息子は、扁桃腺肥大・アデノイド(咽頭扁桃)が大きいので、それを切除し、扁桃腺肥大・アデノイド(咽頭扁桃)が原因で症状が治らない中耳炎の治療を行うため。
 息子がずっと聞こえづらそうだった(何度も「え? え?」と聞き返す)のと、鼻づまりや鼾がひどいので、今年の春先から、ずっとK耳鼻咽喉科(町のかかりつけ医)に診てもらっていたのだけど、7月、3才の誕生日を迎えたときに、K医師から手術を薦められ、そして、総合病院であるM病院に紹介状を書いてもらい受診したところ、やはり切除手術を薦められ、8月に術前検査、夫婦で迷った末に、明日の手術を決めた。
 (直接関係はないけれど、書いていてここでも「の」っていうのが出てきたことに驚いた。書店だけではなく、医療も「まち」とは無関係ではないんだな。でも、病院の場合、「町の医院」とか「町医者」とか言うことはあっても、「街の医院」とか「街医者」って書くことはないな。やっぱり「街」ではなく「町」、そういう意味でも、ぼくは「町の本屋」を開きたいかも)
 病室に入っても、初めての入院だった息子は、もちろん落ち着かず、病院には似合わない大声で叫びまくり、なかなか大変だった。病室は、4Fの小児科病棟だったけれど、すぐ隣が婦人科病棟で、亡くした母を見舞いに何度も訪れていたことを思い出した。昼食をいっしょに食べた後、妻に病室に残ってもらって、ぼくは家に帰り、掃除&洗濯をし、少し休んだ後、先日思い立った、原付の修理のため、Y自動車店へ。1年ぐらい乗っていなかったのに、奇跡的にエンジンがかかり、重い車体を押して歩いて1kmぐらいの店まで行かなければならないと思っていたので、助かった。パンクしているかと思っていたタイヤも空気が抜けていただけで、店で空気を入れてもらい、切れていた自賠責保険の加入(2年分)とエンジンオイルの交換と、あと、ずっと気になっていたシート(座席)の交換を頼む。占めて、約25,000円近くかかった。大きな出費だけど、ぼくの「町」探検(物件探し)のために、今後役立ってくれると思う。
 18時前に、夕食を買って(妻が暖かいうどんが食べたいというので、「どん兵衛」をスーパーで購入)、再びM病院へ。病室へ行くと、息子は夕食を食べており、その後、小児科病棟の端に設けられているプレイルームで少し遊び(おもちゃも絵本もなかなかの充実っぷり)、その間に、妻は「どん兵衛」を食べ、プレイルームの開室時間が19時までだったため、まだ遊びたそうにしている息子を促して、また病室に戻る。でも、もちろん退屈だし(きょうは、手術前だし、まだいつものとおり全然元気だ)、なぜ病院に来ているのかまったくわからないだろうし、その不満を表すかのように大声、奇声を発しながら遊び出すので、周りの人に迷惑になるから叱るとまた不満を露わに。息子にしたら、当然の態度だけれど、なんとか妻とふたりで説得。でも「どうしてこんなところにいるのかわからない」というその後の、息子の態度に少し涙しそうになる。
 そうなのだ、息子にとっては扁桃腺肥大・アデノイド(咽頭扁桃)が大きい・中耳炎が原因で起こっている、(おそらくは)聞こえづらいのも、鼻づまりも、鼾も、生まれて3年ずっとその状態なわけで、不便とか「しんどい」とかいう種類のものではなく、彼にとって、それが「ふつう」「日常」であり、聞こえやすく、鼻づまりも、鼾も解消した方が「心地良い」「今後のため」と思うのは、ぼくら親の論理であるし、それを息子自身に相談もせず(もちろん、幼すぎて相談できないからだけれど)に勝手に決めたのだから。
 20時すぎ、面会時間が終わるので、ぼくは帰宅。妻は付き添いのため、残って、今夜から、来週まで1週間、いっしょに病室で眠ることになる。何かとても妻に申し訳ないような気がするが、病院の規則で就寝時の付き添いは女性(母親)に限られていることもあって、甘えることにする。

 病室で妻が息子とお絵描きをして遊んでいる間、角田光代紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)』を読もうとするも、集中しかけてきたところで息子が話しかけてきたり、飛び乗ってきたりでなかなか読めず。宮沢りえ主演の映画化(吉田大八監督「紙の月」)の話題を知って、一昨日、『ひそやかな花園 (講談社文庫)』を読み終えたこともあり、読みたくなったのだった。

紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)

紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)

 明日は、朝9時から手術。1時間ほど麻酔(全身麻酔。筋肉弛緩を伴う麻酔薬を使うので、人工呼吸機を用いるらしい。少し心配)をかけるのにかかって、あと1時間ほどで扁桃腺・アデノイドの切除を行い、中耳炎の治療・悪化防止のために、鼓膜にチューブを入れる(水が抜けるようにするため)手術をする。きょうの医師の説明では、計2時間ほどだということだった。
 そして、入院は、明日から1週間の予定。息子の病室での時間つぶしがいちばんの課題になるだろうと思う。もちろん、術後の喉の傷の痛みも心配なのは心配だけれど。

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